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    宇宙での 生活その他を 適当に
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新恒星日誌 プロローグ


あれから私は宇宙船を降り、加えてStationも降りて地上で初めて人工以外の酸素を
吸って生活しながら平穏な一般市民としての生活を送っている。もうかれこれ一年以上
になるだろうか?銀河をまたに掛ける宇宙船のパイロットだった私の経験は、士官学校
等ではさすがに役には立たない。がしかし、地上の子供達に語り伝える事で彼らの将来
に選択肢を増やす事位は出来ているらしい。私はTashMurkon星系のとある惑星上で
自らの恒星記録を新聞社に寄稿して生計を立てている、そんなある日だった。

夜になり私はSlaverDogのネギマが旨いAmarr飲兵衛横丁にて、安酒をQuafeで割り
他の引退した船乗りと一緒に泥酔している、そこに一人の客が訪れた。

「宇宙には昼も夜もねぇしいつ死ぬか解らねぇってのにここはさぞ気楽でござんすな、
 クローンもどっかで酒あおってんでしょうよ、あ、大将、中ジョッキと冷やしトマト」
現役の航海士らしいその壮年の男性は店の隅に座った。顔は見えない。
入ってきていきなりこう来たもんだ、、客どもは男性に嫌悪の視線を向ける。がしかし、
下手につっかかれば自分が何を言われるか解った物ではない。ここは、そんなカサブタ
を心に数多くもった元・宇宙船乗り達の成れの果ての集いし所でも、ある。
そんな私もその中のソレだ。この地上生活の間、非常に平穏だ。平穏すぎて自分の
機位を見失う程に。いや、これはこれで、良いのだろう。楽しい事も沢山ある。

「大将、この店の客の次の一杯、あっしに奢らせてくだせぇや、どうやらチョイとだが
 店の中をピリリとさせちまったようだ、軽いジャブのつもりでやんしたが」
店の空気が少し和らいだかと思われた時、男性はいきなり立ち上がった。

「この中で俺の船に乗りたい奴はいるか!!!?」


・・・・・・・


「なんつったりしてな、ま、一度言うてみたかったワケでやして、あぁ、まぁ気にせんで、
 どうぞ飲んでつかぁさい。昨日読んだ本、数千年も昔の地球って場所で海の上しか
 進めねぇ船の船長の話なんでやすが、あっしは感動しちまったんですわ」

「マァ・・・数千年なんて野暮な事言わんでも、去年、似たような船長がいやした。。
 目先のおもしれぇ事ばっかり考えるわ、しょっちゅう船壊すわ、、まぁそんな事ぁ屁でも
 無ェ話ってワケで、あっしらはね、どんな状況でも笑い飛ばして、あっしらを引っ張って
 行くその背中に明日を賭けたんでやすよ、船長ってのは、提督ってのは、それだけ
 が大事な資質でやした、、やっこさんは、そんな提督だったんでやすよ・・・」

店内が湿っぽくなってしまった。皆、かつて成功と発見を夢見て宇宙に飛び出した
時代を振り返っている。過去と現在のギャップがぶつかった結果による重々しい空気
に私は潰されそうだったので、強引にQuafe割の杯を干した。酔いが醒めそうだ。
普段こんな客はザラだ。さしずめ宇宙で何か嫌なことがあった航海士が地上に降りて
優越感を感じるためにわざわざ我々に嫌味を言うのだ。
だが彼の男性は違う。なんとなく懐かしかった。まるで親が子供に説教を垂れるが如き
口うるささとそれ以上に優しさを兼ね備えた、出来た男、、私は昔、そんな人間と共に
宇宙をかけめぐった、、そう、あんなクセのある言語で話す副長といっしょに。。。。。!

「・・・糞デケェ船に普通に生活してりゃ800万年位は飯食って行ける金、いやさ、
 そんな物ァ、ね、どうにでもなりやすよ、船長がどこそこに突撃って、あっしらがアイサー
 つっていった先で危険と隣り合わせの航海てのが、あっしら船乗りの本当の財産で
 やんした、、一体ェ、あの人は今日はどこいらでクダ巻いてやがるんですかね、、」


私は居てもたっても居られなくなり、、立ち上がって彼を見た。
なんだ、実は相当に泥酔してるじゃないか。彼もやはり過去を大事にするこの界隈の
「住人」の一人だったのか。思ったとおり、懐かしい顔だ。。
「ワケの解らない場所でワケの解らないコトやってワケ解らない敵や岩いじくり回して
 ぶっ飛んだり潰れたり、そう、あんたの言う通りさね、OverDrive馬鹿みたいに
 搭載してBurnerフカしてIDSで牛乳配達なんてアホなコトも、よくやったな、、」

「ConcordNavyとも随分、斬った張ったを演じやしたな、何より生まれて死ぬまで
 乗れるなんざコレっぽっちも思っておらなんだ戦艦にも乗せてくれやした、、、」

私は既に今までの地上生活という物の平穏さがどうでもよくなっていた。
もはや心ははるか上空、無限の宇宙にある。

「JMS、、、今は亡き会社だ、、私もブランクが長かった、もう過去の人間だろう。
 がしかし、宇宙のどこかで私が必要ならば宇宙のどこまでも行くのが私の信条
 だ。Amarrianの栄光と繁栄そしてJPN系遺伝子の更なる栄達の為に我々が
 必要である場所に必要である準備をして必要である時に、ただ、たち向かう。
 艦の保守点検は怠ってはいないか?兵装は、砲戦距離設定は、資材、資金
 その他諸々に不備は無いか?・・・定時報告せよ、、、副長?」
「アイサー、AllSystemGreenですぜ、いつでも宇宙に飛び出せやす、、この1年
 あっしは船をほったらかしにしてクモの巣張らしちゃなんねぇって事ばっかり考えて
 生活してやした、何の怠りもござんせん、ドックで射程長くして待ってやすぜ」

ヤニでまっ黄色になった歯を見せながら副長はニヤリと笑った。
懐かしい顔だ、私もニヤリとやりかえしてしまったではないか。

「あとは、、、そうか、船乗りだな、、、、」
私はあたりを見回し、大きく息を吸った。
「この中でDKSN提督の船に乗りたい奴は居ないか!馬鹿な海賊を叩っ殺して
 宇宙の平和を守りつつも、幅を利かせてる若い奴らに説教垂れたい男たちは
 いるか!居るなら、黙って付いて来い!」

店の野郎共はみな立ち上がり、杯を干して床にたたきつけた。
オーケー、宇宙を笑って突っ走るなら仲間は多いほうがいいさね。

喧騒の中、私は副長に歩み寄った。
私もなんとも天邪鬼だ、親しかった人間程、久しぶりに会うと戸惑ってしまう。
「こういう時は・・・・・・ただいま、って言えばいいのかな?副長」
「へ、そんなシナを作った言い方は提督に似合いやしやせんぜ、駄目提督は
 もっと肩肘張ってふんぞり返ってつかぁさい、あっしら、勝手にやりやすから」
「また駄目提督とか言いおって、、、、わざわざ、、、すまん。・・恩に着る」
「湿っぽいのも、、、似合いやしやせんぜ」

数日後、住居を引き払い、要らない財産を全て売却し船乗りとして必要な
道具のみを携えて惑星の起動エレベータ発着場に向かった。
そして私は再び、Tash-Murkon-PrimeFamiryのStationに舞い上がった。
軌道エレベータが私を猛スピードで地上から吸い上げる、、宇宙で生まれた私は
軌道上のこの光景の方が実は懐かしい。住んでいない方が故郷を感じるのだ。

「さて提督、まずはどうしやしょうか?」
「カンとコツをとり戻す事が大事だ、練習航海と行こう、勿論戦闘もやるぞ」
「ようがす、宇宙のルールも随分変わりやした、勉強せないけませんぜ」
「やっぱり宇宙空間ってのは落ち着くな」
「あっしらみたいな外道は宇宙で生まれて育って死んだ方がしっくり来やす」



そしてまた、旅は始まった。



続く

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